診断名の前に知ってほしい3つの視点

診断名の前に知ってほしい3つの視点

「うちの子、どうしてこんなに不器用なんだろう…」

ボールがうまくキャッチできない。じっと座っていられない。お友達とのやりとりがぎこちない。

そんな様子を見ていると、お母さんの心はざわざわしますよね。

「もしかして発達障害?」 「私の育て方が悪かったの?」 「この先、どうなるんだろう…」

30年間、体育指導の現場で何千人もの子どもたちと関わってきた私から、今日はひとつお伝えしたいことがあります。

「できない」は、「これから伸びる」のサインだということ。

そして、お子さんの”困りごと”を見るとき、診断名だけにとらわれない視点を持つことで、支援の選択肢はぐっと広がります🌿

💡 知っておきたい3つの視点

① 医学的な「発達の特性」

まず、医学的に「発達障害」と診断されるケースがあります。

これは脳の神経発達の特性によるもので、

  • 空間の認識が独特
  • 感覚が敏感、または鈍感
  • 複数のことを同時に処理するのが苦手

といった”生まれ持った個性”が、日常生活や学習の場面で困難として現れている状態です。

**大切なのは、これは「できない子」ではなく「違う方法が合う子」**だということ。

環境を調整したり、伝え方を工夫したりすることで、その子らしい力を発揮できるようになります。

診断を受けることで、適切なサポートにつながることもあります。気になる場合は、小児科や発達の専門機関に相談してみてくださいね。

② 体が必要としている「栄養」

もうひとつ、現場でとても多いと感じるのが、体の中から起きている不調です。

特に、鉄・亜鉛・マグネシウム・カルシウムといったミネラルは、脳や神経の働きにとても重要。

これらが不足すると、

  • 集中が続かない
  • イライラしやすい
  • 感情の切り替えが難しい

といった状態が出てくることがあります。

「もしかして発達障害?」と心配していたけれど、食事を見直してみたら驚くほど落ち着いた…というケースも少なくありません🍽️

体の土台が整うだけで、心にも余裕が生まれることがあるんです。

③ 心の土台「安心感」

そして見落とされがちなのが、**心のつながり(愛着)**の影響です。

小さいころに「大丈夫」「守られている」という感覚が十分に育たないと、

  • 人との距離のとり方が分からない
  • 感情が揺れやすい
  • 新しいことに挑戦しにくい

といった様子が見られることがあります。

これは発達の特性とは別の問題ですが、外から見える行動だけでは区別がつきにくく、混同されることもあります。

でも、安心してください。

愛着は何歳からでも、「安心」と「信頼」を少しずつ積み重ねることで育て直すことができます

🌱 実は、重なっていることも多

現場で子どもたちを見ていると、この3つが単独ではなく、いくつか重なっているケースがとても多いんです。

たとえば…

  • 栄養が足りず、脳がうまく働かない
  • そのせいで情緒が不安定になる
  • 周りに理解されず、自信をなくしていく
  • 安心感が持てなくなり、さらに行動が不安定に

こんなふうに、体と心は複雑につながっています

だからこそ、「〇〇障害」とラベルを貼るより、「今、この子に何が必要か?」を丁寧に見ていくことが大切なんです。

🦶 体育の先生だから見えること

私が30年間、子どもたちの体と向き合ってきて確信していることがあります。

それは、体の発達と心の発達は、深くつながっているということ。

特に”足”は、脳に直結するセンサーです。

足裏の感覚、立ち方、歩き方が整うことで、

  • 姿勢が安定する
  • 集中力が続くようになる
  • バランス感覚が育つ
  • 自信がついてくる

こんな変化が、本当に起こります。

ある5歳の男の子の話

レッスンに来た当初は、じっと座っていられず、常に動き回っている状態でした。

お母さんと相談して、まずは食事の見直しから始めることに。鉄分や亜鉛を意識したメニューを続けてもらいました。

すると2〜3ヶ月後…

「先生、幼稚園の先生から『最近落ち着きましたね』って言われたんです!」

お母さんが驚いた様子で報告してくださいました。本人も集中できる時間が増え、遊びの質が変わってきたそうです。

体の土台が整うと、心にも余裕が生まれます。

💬 最後に:お母さんへ

お子さんの”困りごと”は、誰のせいでもありません。

そして「できない」は、「まだ、これから」のサインです。

焦らなくて大丈夫。 比べなくて大丈夫。

少しずつ、その子のペースで。

体を整え、心を支えていくことで、子どもたちは必ず成長していきます🌿

明日からできる小さな一歩

  • 朝ごはんに、卵や納豆を1品プラスしてみる
  • 一緒に裸足で歩いてみる(公園や砂浜で)
  • 「今日も頑張ったね」と、ぎゅっと抱きしめる

それだけでいいんです。

🦶 「足から発達を支える体育の専門家」小溝クミ

発達が気になるお子さんの「体と心の整え方」を発信しています。

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👉 ブログでは、日々の小さな工夫もご紹介しています

一緒に、お子さんの”できた!”を増やしていきましょう🌸

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